薬剤師転職①転職エージェントの利用は失敗しない薬剤師転職への必須のサービス

薬剤師向け情報

こんにちは ねこの静六です。

今日は薬剤師の転職について書こうと思いました。

転職については一度は考えた事がある方も沢山いらっしゃると思います。

調剤薬局業界は現在、市場のライフサイクルで言うと導入期➡成長期➡成熟期➡衰退期の

成熟期➡衰退期の過程を歩んでいます。この時期になると市場の規模に合わせた需要に合うように業界の新陳代謝が起こりだし、環境の変化に対応できない企業はどんどん淘汰されていきます。この事自体は何も悲観的な事では無く、業界全体が新しく進化するために必要な過程です。衰退期の変化に対応出来た企業はやがて訪れる成長期の波に乗る事が出来ます。

みなさんは生き残れると自信を持って言えるポジションで今働けていますか?

私は過去に2度の転職を経験しています。もともとは病院勤務からスタートしました。調剤薬局に転職してからは現場での管理薬剤師業務と本部付けの役職兼務になり、経営・面接にも携わるようになりました。そんな経験から良い転職の為に準備したい事について、被雇用者・雇用主両方の目線で書いていきたいと思います。

あくまでも私が行った転職活動や雇用主側で求人・面接を行った経験で書きます!全てのケースで当てはまるとは言えませんが、実体験で書きます。

薬剤師の将来の需給予測。今の仕事だけでは生き残れない。

このグラフは平成30年度時点での薬剤師の需給予測です。最近始まったの患者フォローの業務等などは織り込んでいないグラフになっています。

引用:第2回薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会(ペーパーレス・Web会議)資料

現在厚生労働省では薬剤師の養成及び資質向上等の為の検討会を始めています。それは今の業務だけをこなしているだけでは薬剤師は供給過多になる事、また、厚生労働省が求めている薬剤師への役割の変化に対して現状では対応が難しいと考えられているからです。

いま厚生労働省が調剤薬局業界に求めている変化は主に以下の5点です。

  • DX(デジタルトランスフォーメーション)
  • 対人業務の充実(お薬相談全般)
  • 地域包括ケアへの参画
  • 在宅業務への参画
  • 高度医療への参画
  • 黄色の3点の部分については最低限クリアしなければならない課題だと思います。後は在宅か高度医療のどちらかをメインで取り組むといった形になると思います。その中でも多職種が関わる地域包括ケアについては2025年に向けて着々と進んでいます。地域ケア会議等を通してトライアンドエラーを沢山繰り返し、そこで得た経験を元に多職種や地域との絆や仕組みが効率化、改善されていっています。

これらの取り組みに出遅れる程、業界の変化に生き残れる確率は減っていくと私は確信しています。

私は現在グループ薬局への地域包括ケアと在宅業務の導入を本部役職の仕事として取り組んでいますが、導入が遅い薬局程、地域への存在感を発揮する事が大変になってきていると感じています。

私の転職歴の紹介。転職理由は?

最初にも書いたのですが私は2度の転職経験があります。転職歴は以下の様な流れです。

職歴と携わった主な仕事
  • 最初の職場
    病院勤務 22歳~28歳

    主に携わった業務

    薬局管理者・衛生管理者、感染症・褥瘡対策、DI業務、病棟服薬指導

    転職した理由

    入職3年で薬局管理者となり、同世代では経験出来ない様な経営や医師と関わる仕事が沢山出来たが、超急性期医療を扱っていない病院であり、どうしても経験してみたかったため転職

  • 2番目の職場
    急性期・療養・病院勤務28歳~33歳

    主に携わった業務

    病棟業務、DI業務、電子カルテ導入

    どのようにしてこの職場を選んだのか?

    初めての転職活動だったので、職安と求人広告での就職活動を行いました。求人広告も職安両方利用して面接を行い、職安で紹介してもらった病院に決めました。求人広告でも職安でも給料の交渉、業務内容の確認、福利厚生の確認等全て自分で行う必要がありました。

    転職した理由

    希望通り、急性期で病棟常駐の薬剤師として勤務を続けていました。薬剤師としての経験値もこの頃が一番成長しました。しかし病院が電子カルテを導入する事となり、その委員となった頃から超過勤務が常態化し、勤務中にめまいと低血圧で倒れてしまいました。それでも人が足りなかったために続けていましたが、体調に不安を抱えたままでの超過勤務がさらに続き「このままでは駄目だ!働く環境も重視して探そう」と思い、転職エージェントに登録して働きながら就職活動を行いました。

  • 3番目の職場
    調剤薬局勤務33歳~

    主に携わった業務

    店長・管理薬剤師、本部役職、地域包括ケア担当薬剤師、在宅業務、学術大会継続参加

    どのようにしてこの職場を選んだのか?

    転職エージェントの方に条件をめいいっぱい言って転職先を探していただきました。以前よりも勤務時間が少ないのに私の経験を給料に反映していただき、福利厚生や労働環境がきちんとしている会社を紹介していただき、就職する事に決めました。

自己紹介の方に詳しく携わった業務は載せました。

転職は自身のキャリアアップには当たり前の時代

転職や副業については日本では未だにネガティブな印象があったりしますが、特に専門職の薬剤師であれば、転職して色々な経験を積む事はむしろメリットの方が多いと思っています。

以下に私の被雇用者・雇用主両目線からメリット・デメリットを書いてみたいと思います。

被雇用者・雇用主両側から考える転職のメリット、変わらない点
  • 仕事の視野がとても広くなる。

    非雇用者のメリット

    複数の職場を経験する事で問題解決能力がかなり高まります。今までに知った知識や知恵は新しい職場での仕事のアイデアにとても役立ちます。私自身沢山の業務改善に貢献できたと感じています。自分には当たり前の事でも他の人にはとても新鮮な事が多いです!

    雇用主側のメリット

    他薬局等の知識・経験は積極的に欲しいです!在宅の仕事が増えるとどうしても多職種と営業に関わる話も出る事が多いので、MR出身の方もいいなぁと思ったりします。


  • 転職しても給料は案外増える。

    転職は給料が下がると考えがちですが、条件をしっかりと提示して交渉すれば給料はさがりません。(給料の交渉は就職エージェントの方に結構任せられます)

    就活で自分の安売りは絶対しない事!安売りするほど仕事が楽しかったとしても続けられません。

  • 労働環境・生活環境を見直すきっかけになる。

    転職のメリットでとても大きいのがこの点で、初めて就職した時はどうしても労働環境や生活環境よりも、「就職する事」ありきになってしまいがちです。「他の世界もみて見たい」、「今の仕事が大変」だと感じるのであれば、一度リセットした方が、人生も仕事もうまく行くと思います。ライフワークバランスという言葉がありますが、それよりも私は生活も・仕事(給料)も妥協せずにあつかましく求めて就活すべきと考えます。

  • 知り合いが増える

    これは人によって良いか悪いか微妙ですが、薬剤師の世界は狭いので、少し知り合いが増えるだけでも勉強会や、地域主催の会議などで顔を見る機会が増えます。これから薬機法で策定される地域連携薬局では薬局同士の連携も条件案として出ています。そんな時にも転職して増えた知り合いが力になってくれることも大いにあると思っています。

大企業では同じ企業で勤め続けているよりも転職・引き抜きでのキャリアアップの方が早い場合も沢山あります。役員・社長などの役職者のポストは特にそう感じます。

転職のデメリットは?
  • 新しい人間関係の構築が必要

    これは一見面倒な感じもあるかもしれませんが、私の勤務している薬局でも薬剤師7人中5人が2度の転職で残りの2人も1度転職されていて、むしろ転職の経験は当たり前で、転職の話は結構盛りあがって楽しいです

  • せっかく育てた人材が流出する

    これは雇用主側のデメリットです。

    育ってきたスタッフ、特に現役世代が転職する事は企業側にとっては痛いです。「ぎりぎりのスタッフで回しているので辞められたら困る」、「あと半年待って欲しい」、「今は厳しいけど一緒に頑張ろう」等と訴えかけられることがあるかもしれません。話して本当に納得がいけば留まっても良いと思いますが

    心にも財務的にも健全な経営の責任は経営者(雇用主)にあります。転職されてしまうのはスタッフに気に入ってもらえない職場環境を看過した結果です。そんな企業に自分の大切な時間を預けて大丈夫でしょうか?一日中投薬・薬歴・在宅・管理業務に追われていませんか?本来であれば薬剤師として勉強を続ける事も仕事です。しかし目に見えにくいコストに対して投資できない経営者が多すぎると思います。

  • 車や家のローンを新規に組む予定がある場合には注意!

    金銭的に一番大事な事かもしれません。転職してすぐは車や家のローンが組めなかったり、1店舗しかない小規模の薬局ではローンの金利に影響が出る場合があります。ですのでローン近々組む予定であれば退職前に行っておく方が良いと思います。

薬剤師転職で利用できるサービスを知る

主な転職支援サービスとしては

ハローワーク、新聞折り込みなどの求人広告、薬剤師専門の転職サイトの3パターンがあります。転職の活動をするにしても、面接をする側としても薬剤師専門の転職エージェントを利用するのがおすすめです。以下に主な転職サービスの内容と私の印象を書きます。

転職で利用できる主なサービス
  • ハローワークで求人情報を確認する

    ハローワークに行っても良いですし、今はハローワークのサイトでネット検索でも求人を確認できます。

    • ハローワークの方に職場を紹介してもらう
    • 自分で求人を確認する

    といった事が出来ますが、給料や労働環境、細部の見学の交渉は自身で行う必要があります。

    雇用主側からすると無料で求人が出せるのでとりあえず「ハローワークには求人出しておこう」という感じはあります。ここで良い人材が得られればコストも安く最高なのですが、私の経験上他のサービスと比べて面接までも進まない事が多かったです。(とにかく人が欲しい企業は別だと思います。)

  • 新聞折込み等の求人広告を利用する

    これは求人広告を見て直接企業に連絡をします。広告会社によっては薬剤師専用の就職セミナーも行われたりもしているそうです。

    面接には広告会社の担当の方が同行される場合がある。(私の薬局への面接の場合は担当者も一緒に来られました)

    雇用主としての印象:私は日曜日の新聞に1回求人広告の依頼をしたら20万円ほどかかりました。(掲載サイズで費用は変わります)採用の可否に関わらず、雇用主は費用がかかります。広告会社としては何もなくても最低限は収益が得られる仕組みです。採用が決まれば、成功報酬も広告会社に支払います。

    広告会社の担当者も一緒に面接について来られることもあります。職場の雰囲気や採用条件、労働環境の確認・見学してもらう様な感じです。

  • 薬剤師専門の転職エージェントに登録する 

    薬剤師専門の転職エージェントの利用が私は一番勧めたいと思います。私自身の転職の際に、ハローワーク・新聞の折り込み広告・薬剤師専門の転職エージェントの3つともサービスを利用しました。その経験から言ってもとても良かったので以下で詳細を書きたいと思います。

    薬剤師専門の転職エージェントとしては

    • マイナビ薬剤師
    • ジョブデポ

    といった大手の会社があります。

    紹介してもらっても費用は掛からない!

    どのサイトでも費用はかかりません。面接を行うまでに事業者に個人情報が渡る事もありません。私自身はマイナビ薬剤師とベストキャリアとジョブデポに登録していました。最終的には4つの会社の面接をしました。とにかくコンサルタントの方はとても対応が丁寧です。紹介企業の特徴や、現場の声なども教えてくださったり、不安点を一つ一つ解消してくれました。私の場合は最初の方でも書きましたが

    • 福利厚生や労働環境がしっかりしている
    • 安全対策や学術にも力を入れている
    • 企業の風通しが良い
    • 過去の経験を給料に反映し以前よりさらに高い給料の提示をいただいた

    という点が気に入って今の職場に決めました。ストレスなく自分の思っている条件を交渉していただけるのが転職エージェントの大きなメリットだと思います。

    以下に私が利用した転職エージェントについて紹介します。

    マイナビ薬剤師

    マイナビ薬剤師はとても人気ある転職支援サービスです。自分では言い出しにくい給料の交渉から、勤務体系の交渉もとても丁寧に行っていただけます。

    マイナビ薬剤師 [求職者募集]

    ジョブデポ

    ジョブデポは広告費を抑えている分、最大ですが40万円のお祝い金をもらえるといったメリットがあります。登録すれば事業者の評価も見れますし、登録して少し期間をかけて相場観を養えば良いと思います。

    ジョブデポ薬剤師

    こういった転職エージェントを利用する事で給料・労働環境の交渉や、企業について知りたい事の調査などを自分の代わりに行ってくれます。しかも、自分が良いとおもった企業があったが、「給料や労働環境がもう少しこうだったらいいのに」と思った場合も、交渉してもらってから面接を行う事も出来ます。とにかく自分の希望を全てぶつけて、一番当てはまりそうな会社探しをするのを手伝ってくれます。面接後も気になった点は相談対応してもらえます。

    雇用主側としての私の意見は面接の時に色々と交渉が発生するよりも、事前に打ち合わせして条件が整っている方が、面接して来ていただける確率が高くなりますし効率が良いと思っています。また、成功報酬制なので転職が成功しなければ企業側は費用もかかりません。転職サイトに支払う成功報酬は高いですが、被雇用者・雇用主両方の条件がマッチした方がお互い良いパートナーとして働け、結果良いパフォーマンスが発揮できる企業になると思ってます。

良い転職のために今から始めたい事!

ここまで転職については転職エージェントがおススメと書いてきましたが、転職エージェントを利用するメリットとして以外に知られていない事が

履歴書を見せるのは初の面接の時で面接を申し込むまでは名前も企業側はわからないという事です。

これは雇用主側となってから私が知った事ですが、転職エージェントと色々と条件のすり合わせを行い、実際に面接に行きついた時に初めて、求職者の氏名を知ることになった事でした。

ですので、転職に対する明確な希望の意思や時期が無かったとしても前もって転職エージェントに登録しておき、雇用情報をチェックする事をお勧めします。

以下に私が思う良い転職の為に今から始めたい事をまとめたいと思います。

良い転職のために今から始めたい事!
  • 急がず転職情報を時間をかけてチェックする

    薬剤師専門の転職情報エージェントに登録をして給料水準・雇用条件など、どんな薬局が掲載されているかといった相場観を時間をかけて養いましょう!いつまでも掲載されていたり、定期的に何度も掲載されている企業は何故欠員が常態化しているのか?理由があるはずです。転職エージェントの方に質問して聞いてみるのも良いと思います。相場観を養った方が雇用主に対しても優位に交渉しやすいです。

  • 急がず自分が求める条件を整理する

    これも凄く大切です。最低でも今までと同じ勤務時間で転職するのであれば今以上の給料を求めたいです。自分の大事な時間を預けるわけですから転職エージェントのサイトで相場観を養い、遠慮せず求める条件を全て出し切りましょう。「残業少なめ」、「学会に積極的に参加」、「土日休み」、「在宅に携われる」、「薬剤師教育制度あり」、「有給消化率が良い」など色々なキーワードがみつかりますよ。

  • 十分相場観を養った上で転職を決断したら、早めに退職の交渉を始める。ここでも自分の求める条件の整理と相場観が役立つ!

    もし面接まで進んで転職を決断した場合、現在働いている企業を退職する交渉は出来るだけ早い方が良いです。辞められる企業にとっても少しでも時間が欲しいからです。ここでは先ほどの転職情報の相場観と自分の求める条件の整理が出来ていると、かなり冷静に交渉出来ると思いますし、変な条件で引き留められることも無いと思います。

お疲れ様です。長々となってしまいました。

今薬局の現場では必死に働いてらっしゃる薬剤師の方が私のまわりに沢山います。ですが、国からの対人業務へのシフトや企業側の事情や経営状態、雇用状態が良くない事で、日々大変な思いをされている方がとても多いです。今の時代同じ会社で勤めあげる事は美学でも何でもないと思います。自分のポテンシャルを最大限に発揮できる環境を見つけて社会に貢献する事は薬剤師として勉強し続ける事と同じくらい大切な事だと思います。

転職サイトのコンサルタントの方は自分のポテンシャルを引き出す職場探しに親身になってくださいます。

マイナビ薬剤師はとても人気ある転職支援サービスです。私自身転職時に利用しました。自分では言い出しにくい給料の交渉から、勤務体系の交渉もとても丁寧に行っていただけます。サービス利用に伴う利用料などは一切必要ありませんし、登録して日々良い条件をチェックすると良いと思います。

マイナビ薬剤師 [求職者募集]

ジョブデポの「お祝い金がもらえる理由」の所を押すとどういった転職のサポートをコンサルタントの方にしてもらえるか?といった説明動画が見れるので、転職の流れを知りたい方にはわかりやすいと思います。

ジョブデポ薬剤師

企業の雇用状況の相場観を養っておく事、それが良い転職の秘訣だと思います。

今日もありがとうございました。

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