肥料の知識。リン肥料の種類と知っておきたい家庭菜園での効果的な使い方。

リン肥料肥料の知識

こんにちは ねこの静六です。

今日は植物肥料成分の一つリン(P)の土壌での様子について書きたいと思います。

リン(P)は土壌内での動きが少ない肥料成分と言われます。

いったいどういう事なのか?私は最初全く知りませんでした。農業の書籍で勉強していく内に理解できるようになってきました。

今回自分の復習も兼ねてできるだけわかりやすく紹介したいと思います。

リンの話の前にまず土壌と肥料成分の基本的な関係性について書きたいと思います。

土壌と肥料成分の基本的な関係性は?

土壌には土壌コロイドと呼ばれる泥状の土と腐植とよばれる堆肥由来の成分が存在します。この土壌コロイドと腐植は共に電気的にマイナス(-)の性質を持っていて、電気的にプラス(+)の性質を持つ肥料成分アンモニア性窒素(NH₄⁺)やカリウム(K⁺)、苦土(Mg⁺)、カルシウム(Ca2⁺)などをひきつけて保持し、肥料をため込むバッテリーの役割をします。このように土壌が肥料成分を保持してくれるおかげで、頻繁に肥料をまく必要がありません。

リン(P)は肥料成分としてはリンサン(PO₄3⁻)の形で存在し、土壌に固定化されやすい!

先ほどまでの肥料成分は電気的にプラス(+)の性質でした。それに対してリン(P)は肥料成分としてはマイナス(-)イオンのリンサン(PO₄³⁻)として存在します。

固定化されたリンサン

リンサン(PO₄3⁻)は同じマイナス(-)の性質を持つ土壌コロイドや腐植とは反発し合い、結合する事が出来ません。行き場がないリンサン(PO₄3⁻)は土壌中のアルミニウムイオン(Al3⁺)や鉄イオン(Fe3⁺)、カルシウムイオン(Ca2⁺)と結合して土壌内で安定した状態になります。これをリンの固定化と言います。

カルシウム(Ca2⁺)とくっついたリンサン(PO₄3⁻)は土壌のpHが6~7程度で一部が溶けます。また、植物の根から分泌される根酸に溶けて利用されます。一方、鉄イオン(Fe3⁺)やアルミニウムイオン(Al3⁺)と結合したリンサン(PO₄3⁻)は安定性がとても強くほどんど吸収されません。特に酸性土壌では安定性が強くなります。それでも堆肥の分解過程で作られる化合物で一部が分解し、肥料成分として働きます。分解されにくい鉄(Fe3⁺)やアルミニウム(Al3⁺)と結合したリンサン(PO₄3⁻)を少しでも利用するためには堆肥を毎年使用したり酸度調整を行う事が必要と言えそうです。

市販されているリン肥料の特徴について

市販されている主なリン肥料には熔成リン肥と過リン酸石灰とがあります。使い分けについて書きたいと思います。

熔成リン肥

肥料の保証成分量の所にはク溶性(根酸や土壌の微生物から出る有機酸で溶ける)と書かれている緩効性リンサン肥料です。植物の根から出る根酸に触れるまでは土壌内で安定した物質として存在します。こちらの肥料は根が触れる場所で分解されて効果を発揮するため、植物の成長に応じて肥料効果を発揮させたり、将来的に根が張る場所に施肥するといった使い方が出来ます。土の上からバラまいても効果はあまり期待できません。

過リン酸石灰

肥料の保証成分量の所には水溶性リン酸、可溶性リン酸と書かれています。すぐに水に溶けてリンサンイオン(PO₄3⁻)となり根から吸収できる即効性の肥料です。

ところが、土壌内ですぐにリンサンイオン(PO₄3⁻)になるという事は先ほどの図のように鉄やアルミ二ウムイオンと結合して利用されにくくなってしまいます。

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そこで、過リン酸石灰(水溶性リンサン、可溶性リンサン)を使用する場合には鉄イオン(Fe3⁺)やアルミニウムイオン(Al3⁺)と結合する事を防ぐため、下図のようにリンサン(PO₄3⁻)と同じマイナス(−)イオンを持つ堆肥(腐植)の中に混ぜ込むようにしてガードする施肥が行われます。

先ほどの固定化されたリンサンの所でも出てきましたが、酸性土壌ではリンサン(PO₄3⁻)は鉄イオン(Fe3⁺)、アルミニウムイオン(Al3⁺)との安定性がとても強くなるので、過リン酸石灰を使用する場合には酸度調整も必要です。

肥料はとても奥が深く、私もまだまだ勉強中です。リン(P)肥料の特徴を知る事で野菜にも環境にも優しく効率的な野菜作りが出来るヒントになれば幸いです。これからも勉強した事は発信したいと思っています。

今日もありがとうございました。

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