ディアナSC。収穫期の作物を害虫から守る強い味方。アザミウマにも効果的!

ディアナSC農薬の知識

こんにちは ねこの静六です。

今回は農薬ディアナSCについて書きたいと思います。

ディアナSCは「豊作の女神」というキャッチコピーで有名な殺虫剤です。

色々な農作物や害虫に適用を持ち、とても使い勝手の良い薬剤です。基礎的な情報や私が実際に使用した感想を紹介します。

ディアナSCの基礎情報

白い絵の具の様な色で粘性ある液体です。匂いは墨汁や土の香りがほのかにします。
有効成分    スピネトラム11.7%                 
性状類白色水和性粘稠懸濁液体
規格100㎖、200㎖
安全データ        住友化学株式会社の製品安全データシート
殺虫剤の系統                          スピノシン系
使用方法    規定の希釈倍数に水で薄めて使用

ディアナSCはフロアブル剤と呼ばれる剤型
フロアブル剤は容器の底に成分が沈殿しやすいので
容器を逆さまにする
容器を左右に振る
容器を上下にする

という手順で計量前によく振る
その他の特徴        幅広い害虫に効果がある
チョウ目害虫(アオムシ、アワノメイガ、ウワバ類オオタバコガ、コナガ、ハスモンヨトウ、ヨトウムシ、ネギコガなど
アザミウマ類
ハモグリバエ類(ハエ目)
カブラハバチ(ハチ目)
コナジラミ類(カメムシ目)
に対して防除効果を発揮し、幅広い害虫の防除が可能
速やかな食害抑制効果
チョウ目害虫に対して、速やかな摂食阻害活性を発揮
ハマキムシ類に優れた効果
各発育ステージ(卵・幼虫・成虫)に高い効果を示す。
収穫(茶は摘採)前日まで使用が可能(稲は収穫7日前まで)

適用作物が多い
アスパラガス、あずき、いちご、稲、花き類・観葉植物(りんどうを除く)、かぶ、かぼちゃ、カリフラワー、かんしょ、きく(葉)、キャベツ、きゅうり、こまつな、さといも、さやいんげん、しゅんぎく、食用ぎく、しょくようほおずき、食用ミニバラ、樹木類、すいか、セルリー、たまねぎ、だいこん、だいず、茶、チンゲンサイ、つるむらさき、てんさい、とうがらし類、トマト、なす、なばな類、にら、にんじん、にんにく、ねぎ、はくさい、葉たまねぎ、ばれいしょ、非結球あぶらな科葉菜類(こまつな、チンゲンサイ、なばな類を除く)、非結球レタス、ピーマン、ブロッコリー、ほうれんそう、豆類(種実、ただし、だいず、あずき、らっかせいを除く)、未成熟とうもろこし、ミニトマト、メロン、らっきょう、りんどう、レタス、わた

ディアナSCの適用と使用法は➡ディアナSCの製品情報
2022年5月18日時点での情報
私が感じるディアナSCの適用上の利点

市場では色々な農薬が販売されていますが、その中でもディアナSCは使用できる作物と害虫が非常に多いです。また、ディアナSCの有効成分スピネトラムは植物体での半減期が短いため、茶以外の適用作物については収穫前日まで使用できる使い勝手の良い薬剤だと思います。

ディアナSCの効き方

ディアナSCの昆虫に対する作用機序を詳しく書くと以下の様になります。

昆虫の神経伝達系におけるシナプス後膜のニコチン性アセチルコリン受容体とGABA受容体のイオンチャンネルに作用し、神経伝達に異常を起こす事で殺虫効果を示すと考えられています。

難しく感じますが、糸電話を例にするとわかりやすいです。糸電話の糸の部分を手で触れるなどして、何かしら抵抗をかけるときちんと声が届かなくなります。そのような感じで神経の伝達の流れも途中で阻害されると、昆虫は正常な動きや反応が出来なくなります。有機リン系、ピレスロイド系、ネオニコチノイド系、ネライストキシン系、カーバメート系の農薬も多少作用の仕方は異なりますが、正常な神経伝達を邪魔する事で殺虫効果を示します。

ディアナSCの使用方法

圧縮噴霧器とピペット

以下にミニトマトに対するディアナSCの適用・使用に関する表を載せてみました。

作物名適用
病害虫名
希釈倍数
(倍)
使用液量
/ 使用量
使用時期本剤の
使用回数
使用方法
ミニトマトアザミウマ類2500~5000100~300L/10a収穫前日まで2回以内
スピネトラム剤2回以内
散布
ミニトマトオオタバコガ2500~5000100~300L/10a収穫前日まで2回以内
スピネトラム剤2回以内
散布
ミニトマトコナジラミ類2500100~300L/10a収穫前日まで2回以内
スピネトラム剤2回以内
散布
ミニトマトハスモンヨトウ2500~5000100~300L/10a収穫前日まで2回以内
スピネトラム剤2回以内
散布
ミニトマトハモグリバエ類2500~5000100~300L/10a収穫前日まで2回以内
スピネトラム剤2回以内
散布
2022年5月18日現在の情報

例えばミニトマトに発生したオオタバコガに使用する際の手順を書いてみます。

  1. ディアナSCは静置すると分離することがあるので、計量前に【容器を逆さまにする➡容器を左右に振る➡容器を上下にする】という手順で計量前によく振る
  2. 希釈倍数は2500~5000倍なので、ディアナSCを0.4㎖~0.2㎖計量し、水を足して1ℓに希釈します。
  3. 使用液量/ 使用量は100~300L/10aと書かれています。これは1㎡あたり100㎖~300㎖となります。
  4. 使用方法は散布なので、農薬の噴霧器などで噴霧します。私は圧縮噴霧器を使用しています。
  5. 使用時期は収穫前日までなので、ディアナSCを使用した場合は24時間以上経ってからミニトマトを収穫します。
  6. スピネトラム剤を有効成分とする農薬はディアナSCを含め2回まで使用できます。

ディアナSCが特に良い所は?

私が実際に使用してみてディアナSCが特に良いと感じる所を紹介したいと思います。

以下はあくまでも私個人の感想です

収穫期になった作物にも使用可能

ディアナSCは茶以外の作物で収穫前日まで使用可能なため、収穫期になった作物にも使用できる所がとても使い勝手が良いと感じています。

アザミウマに対してとても効果が高い
キュウリの花アザミウマ
キュウリの花に付くアザミウマ

近年、ピレスロイド系(ベニカベジフル乳剤など)やネオニコチノイド系(ダントツ、アルバリンなど)の農薬が効きにくいアザミウマが増えてきています。そのような環境下ですが、スピノシン系のディアナSCはしっかりとアザミウマに効いてくれます。

特にアザミウマが活発になる初夏から秋にかけての収穫時期を迎えるイチゴ、キュウリ、ナス、ピーマン、トマト、ミニトマト、サヤインゲンなどに強い味方になってくれます。

オオタバコガにも効果が高い
タバコガの被害に遭ったミニトマト

オオタバコガはトマトやピーマン、ナスなどをよく食害し、収穫期の作物に被害を見つけるとショックです。私は第一選択薬として、JAS法に基づく有機農産物生産にも使用できるゼンターリ顆粒水和剤などのBT剤で対処していますが、オオタバコガに対するBT剤の効果はヨトウムシ等の他のチョウ目害虫に比べると不安定さを感じる時があります。そういったオオタバコガにもディアナSCはかなり効果的です。

今回はディアナSCについて紹介しました。実際に使用してみて発見した事があれば、追加で紹介させていただきたいと思います。


農薬使用時には製品添付の説明書で適用病害虫・使用方法、注意点をきちんと確認しましょう!

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

農薬の知識
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