家庭菜園でシカクマメ(四角豆)栽培。晩夏からが最盛期の多収野菜。

シカクマメ(四角豆)野菜の育て方
撮影日:2021年10月6日 

こんにちは ねこの静六です。

今回はシカクマメの栽培について書きたいと思います。

シカクマメは熱帯アジア原産の植物です。日本では夏野菜が少なく熱帯気候に近い沖縄で栽培が始まったそうです。そんなシカクマメですが、手間もかからず、15℃以上の気温があれば育ってくれます。写真の通り10月を過ぎてもまだまだ元気で、本州でも8月中頃~10月末まで長く収穫できます。

栽培するにあたって調べた基礎的な情報や私の栽培手順、使用できる農薬について書いています。栽培経過や栽培のコツなど、新たに発見した事も随時加筆しています。よろしくお願いします。

シカクマメの植物としての特徴

科名属名マメ科トウサイ属
原産地熱帯アジア
草丈2m以上のツルになる
(適当に剪定しても大丈夫です)
耐寒性弱い
耐暑性強い
栽培のスタートタネ・苗
発芽適温25℃~30℃
生育適温20℃~30℃
種まき期5月~6月初旬
発芽までは7日~10日程度かかります
植えつけ期5月末~6月末
土壌弱酸性~中性(PH6.0~6.5)
日照条件日なた
水やり乾燥にはあまり強くない。土の表面が乾いたらたっぷり水をあげる。
開花時期8月頃~
短日植物夏至から冬(夜が長くなる時期)にかけて花が咲く>
開花から収穫までの期間20日前後
収穫期8月中旬~10月末
サヤの大きさが15cm位までで収穫する。
連作障害連作障害あり。一度栽培すると少なくとも2年は栽培しない
発芽には少なくとも20℃程度必要

シカクマメは種からでも簡単に育てられます。5月初旬に種まきする場合は、黒の育苗用ポリポットに種を撒き、日当たりの良い所に置いておくと20℃以上の温度を得られやすいです。シカクマメの苗はホームセンターで販売されているのを見かけた事がありますが、あまり多くは出回っていないように思います。

シカクマメの栄養

可食部100gあたりのシカクマメの栄養成分
エネルギー(kcal)たんぱく質脂   質炭水化物ナトリウムカリウムカルシウム
20kcal2.4g0.1g3.8g1mg270mg80mg
参照データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
マグネシウムリン亜鉛マンガン
38mg48mg0.7mg0.3mg0.09mg0.54mg
参照データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
β-カロテン当量レチノール活性当量α-トコフェロールγ-トコフェロールビタミンK
440μg36μg0.4mg1.6mg63μg
ビタミンA.E.K 参照データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
ビタミンB1ビタミンB2ナイアシンビタミンB6葉酸パントテン酸ビタミンC
0.09mg0.09mg0.8mg0.10mg29μg0.36mg16mg
ビタミンB.C 参照データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

栄養面では突出して多い成分は見受けられませんが、多種の栄養が含まれていて、食べ応えがあるのに100gあたり20kcalと低カロリーなのがとても良いと思います。

シカクマメ栽培で注意したい主な害虫・病気

シカクマメには主に以下の様な病害虫が報告されていますが、私の栽培経験ではハダニとハスモンヨトウの害虫被害に遭った位で微生物殺虫剤だけで対応出来ました。病気も特に発生せず強い作物だと感じました。

主な害虫
  • アブラムシ
  • コガネムシ類(幼虫)
  • ネキリムシ
  • ハスモンヨトウ
  • ハダニ
  • ヨトウムシ
主な病気
  • うどんこ病
  • 灰色カビ病

害虫・病気に対応する薬剤

シカクマメ栽培で農薬を使用する場合は以下の様なプランを私は検討しました。今回の栽培で実際に使用した農薬は印の薬剤4つです。

農薬名使用する状況
ダイアジノン粒剤5根を食害するコガネムシ類に対して播種時・定植時に使用
(適用は無いですがネキリムシにも効果が期待できます)
ゼンターリ顆粒水和剤ヨトウムシ、ハスモンヨトウ発生時
コロマイト乳剤ハダニ類発生時
ベニカベジフル乳剤上の3種類の害虫用農薬で対応できない場合に使用を検討

シカクマメ栽培ではアザミウマ類、アブラムシ類、ハモグリバエ類、
ヨトウムシ類、ウラナミシジミ、アズキノメイガ、マメシンクイガ
対して使用可能
(2021年10月2日現在)
カリグリーンうどんこ病、灰色かび病発生時
Zボルドー雨が続いた後など一ヵ月に1回程度の散布で細菌・真菌による病気予防
2021年10月2日現在の各農薬の適応を元にプラン作成

今回は苗をしっかり育苗してから畑へ植えつけた為、ダイアジノン粒剤5は使用しませんでした。ベニカベジフル乳剤は出番がありませんでした。

無農薬で栽培を始めて、被害がある程度出てきてから対処しても十分間に合うと思います。

準備した害虫用農薬

害虫用農薬
ゼンターリ顆粒水和剤 

ゼンターリ顆粒水和剤はBT剤と呼ばれる種類の農薬です。添付の説明書通りの水に溶解して使用します。BT剤は自然界にいるバチルス チューリンゲンシスという微生物が作る成分をチョウ目害虫が食べる事で毒性を発揮します。

ゼンターリ顆粒水和剤の特徴
  • 野菜類・果樹類・いも類・豆類に収穫前日まで使用可能
  • JAS法に基づく有機農産物生産にも使用できる
  • BT剤の中でも適用害虫が多い
  • 散布後、害虫が退治されるまでは時間を要しますが、食害は直ちに止まるため被害防止に役立ちます。効果はハスモンヨトウ(無降雨条件)で約1~2週間持続
  • 使用に当たっては展着剤を加用した方が良い

有機農産物生産にも使用できる農薬ですがアオムシ、オオタバコガ、ヨトウムシ、コナガ、メイガなどによく効きます。

ゼンターリ顆粒水和剤については以下の記事に詳しく載せています。是非覗いてみてくださいね。


コロマイト乳剤


コロマイト乳剤の有効成分ミルべクチンは北海道の土壌から採取された放線菌が出す代謝物として発見されました。天然物由来の成分ですが、ハダニに対する効果はとても優れています。私も今までハダニにかなり悩まされていましたが、コロマイト乳剤を知ってからとても対処が楽になりました。ハダニ対策には必ず備えておきたい薬剤です。

コロマイト乳剤の特徴・使い方については以下の記事にハダニの特徴と共に詳しく載せています。是非覗いてみて下さいね。

ダイアジノン粒剤5

ダイアジノン5.0%は有効成分(2-イソプロピルー4-メチルピリミジルー6)-ジエチルチオホスフェートでネキリムシ、ハムシ、コオロギ、タネバエ、ケラ、コガネムシなどの害虫に速効的で、60種以上の作物群にも適用があり幅広く使えます。

ダイアジノン粒剤5の特徴・使い方については以下の記事に詳しく載せています。


ベニカベジフル乳剤

ベニカベジフル乳剤の特徴
  • ピレスロイド系の薬剤で成分名はペルメトリン
  • アブラムシ、アオムシ、コナガ、ヨトウムシ、ハイマダラノメイガ等に効果がある
  • 速効性と持続性があり、ヨトウムシの若令幼虫では葉の散布で1~2週間効果があると住友化学園芸のHPには書かれています
  • 説明書通り水で希釈するだけなので調整が楽コストパフォーマンスが良いです

準備した病気用農薬

病気用農薬
カリグリーン

カリグリーンは日本農林規格(JAS)の有機農産物栽培においても使用可能な農薬で、カリウム肥料として利用したり、ビニールハウスでは炭酸ガス効果を期待して利用したりもします。

カリグリーンの特徴
  • 有効成分は炭酸水素カリウム(重炭酸カリウム)
  • うどん粉病や灰色カビ病、さび病に効果がある
  • 作物の収穫前日まで使用でき、使用回数制限がない
  • カリウム肥料としても登録がある
  • 有機農産物の日本農林規格(有機JAS)に適合している
  • 野菜類として登録があり適用作物が多い
  • 展着剤とともに使用する

カリグリーンについては以下の記事に詳しく載せています。是非覗いてみてくださいね。


Zボルドー水和剤

Zボルドーは銅殺菌剤で 徐々に放出される銅イオンにより、 作物を糸状菌病害や細菌性病害から保護します。また、日本農林規格(JAS)の有機農産物栽培においても使用可能。

Zボルドーについては以前記事に詳しく書きました。是非覗いてみてくださいね。

展着剤

展着剤
ダイン


植物の葉っぱにはワックス成分のようなものがついているため、単純に水分を吹きかけてもはじいてしまいます。そのため界面活性剤の入った展着剤を「展着剤の加用が望ましい」と説明書に記載されている農薬で使用します。広めの家庭菜園をする場合には農薬単体と展着剤を別々に購入した方がコストはかなり安くつきます。

農薬はよく説明書を読んで使用しましょう!

シカクマメの栽培手順

種まき・育苗

  • 3号(9cm)のポリポットを用意
  • ポリポットに市販の培養土を入れ、たっぷりと水を含ませる。
  • シカクマメの種は発芽率75%以上なので1つのセルに3粒の種をまく。
  • 発芽後水やりを開始し、本葉2枚位になったら間引いて1~2本立ちにする
  • 本葉が3~4枚になったら植付けする。
シカクマメ(四角豆)
撮影日:2021年5月4日。まだ気温の低い日もあるので、黒のポリポットに種まきし、日向で育てました。豆類は種が腐らないように発芽まで水やりをしない事が多いですが、季節的に乾燥しやすい為、多少土表面が湿る程度の水分は発芽まで与えました。
シカクマメ(四角豆)
撮影日:2021年5月18日。気温が低めだったためか発芽まで14日かかりました。今回は植付けまで一つのポットに苗を2本残す2本立ちで育苗しました。

2本立ちの苗を4ポット作りましたが、一家庭で食べるだけれあれば、2本立ちの苗2ポットでも十分すぎる程収穫出来ると思います。

土づくりと苗の植えつけ

土づくり
  • 苗植付けの2週間前に苦土石灰100g/㎡を入れて耕す(至適PH6.0~6.5)
  • 1週間前に完熟堆肥2Kg/㎡と有機入り化成肥料(N:K:P=8:8:8)40g/㎡を入れてよく耕す。
  • 幅100㎝、高さ10㎝の畝を立てる
苗の植えつけ
  • 支柱を立ててネット張りをします。(高さ210cm、横幅210cmの合掌作りの支柱を立てました)
  • 育苗したポット苗にたっぷりと水を吸わせる。
  • 株間50cmで植穴をあける。
  • ポットから苗を外して植穴に入れ、土を戻して株元を軽く押さえる。
シカクマメ(四角豆)
撮影日:2021年6月7日。本葉が4枚になったので畑に植付けしました。

育てた苗の根や茎がかなり丈夫だったので、コガネムシ(幼虫)対策のダイアジノン粒剤5は今回使用しませんでした。心配な方は植付けのタイミングで使用しても良いと思います。(シカクマメに対して適用はありませんがネキリムシの防除にも期待できます。)

開花までの管理

シカクマメは摘心や整枝は特に必要ありません。ただ、上にだけでなく、地面にも多少拡がって伸びて行くので、拡がりすぎ部分だけ適当に剪定すれば良いと思います。

シカクマメ(四角豆)
撮影日:2021年6月27日。本葉が沢山出てきました。ここまでは、土の表面が乾いたら水をあげるだけで過ごしています。

2021年6月27日、暫く雨が続く天気予報だったので、病気予防にZボルドーを散布しました。


シカクマメ(四角豆)
撮影日:2021年7月13日。一気に成長してきましたが、まだまだ花芽は見られません。
シカクマメ(四角豆)
撮影日:2021年7月25日。梅雨も明けて一気に成長が進みました。

追肥(一番花が咲く頃)

シカクマメは開花が始まった頃とその後3~4週間に1回のペースで 1㎡あたり有機入り化成肥料(N:K:P=8:8:8)30gの追肥を行います。

2021年7月25日に一番花が咲いたので、有機入り化成肥料(N:K:P=8:8:8)30gの追肥を行いました。

撮影日:2021年7月25日。一番花が咲き始めました。開花から収穫までは20日程度かかります。
自己流の追肥

私の場合、開花以降は有機入り化成肥料の追肥以外に、カリグリーンを2週間に1回程度、葉面・茎・株元など植物全体に散布しています。灰カビ病やうどんこ病に対する効果がメインでは無く、カリウム肥料としての効果を期待して散布しています。

シカクマメ(四角豆)
撮影日:2021年8月10日。花も沢山咲き始め、シカクマメらしいものも出来てきました。

収穫近くになって、ハダニ・ハスモンヨトウの害虫被害が発生

2021年8月1日、ハダニが広範囲に発生したため、コロマイト乳剤を使用しました。次の日にはハダニ処理は完了していました。

撮影日:2021年8月1日。猛暑でハダニがかなり増えてきました。エダマメやインゲンもそうですが、夏場のマメ科はかなりの頻度でハダニの被害に遭います。

2021年8月10日、ハスモンヨトウの幼虫に対してゼンターリ顆粒水和剤を使用しました。その後、9月1日、9月23日にもハスモンヨトウの幼虫が発生したので同様に使用しました。

ハスモンヨトウ
撮影日:2021年8月10日。ハスモンヨトウの幼虫が大量に孵化していました。放っておくと葉がみるみる間に食いつくされる厄介な害虫です。

シカクマメの収穫

2021年8月20日。2回目の追肥を行いました。この時期以降になると毎日近く収穫しないと追いつきません。

シカクマメは開花後収穫まで20日程度かかるので、気長に育てる必要があります。それでも一旦収穫が始まると毎日近く収穫しないと追いつかない位沢山採れます。

撮影日:2021年9月23日。3回目の追肥を行いました。9月末に入ってもまだまだ沢山収穫出来ています。
シカクマメ(四角豆)
撮影日:2021年10月5日。茹でたシカクマメの断面です。面白い形をしています。
収穫し忘れに注意!

シカクマメはツルの中に紛れて穫り忘れることがあります。私個人的にはサヤが12cm位までで収穫するのが良いと思います。特にクセが無い野菜なので、茹でてお浸しや浅漬け、サラダ、揚げ物など何にでも使えます。

さやが15cmを超えてくるとかなり硬くなるので、しっかりめに揚げて丸ごと食べるか、茹でて中身の豆だけ食べると良いと思います。

収穫できる野菜が少なくなる8月の中旬~10月末にかけて、長期間収穫できるシカクマメ(四角豆)、育てるのもとても簡単ですし、是非おススメです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

今までに育てた菜園野菜です。是非覗いてみて下さいね!

五十音順で並び替えも出来ます。

ブログ内菜園野菜と種まき時期一覧表

リンク先に各野菜の栽培方法・病害虫について書いています。是非覗いてみて下さいね!
〈種まき・球根植付け時期は〇〉〈苗の植付け時期は🔶〉
五十音順で並び替えも出来ます
作物名1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
エンドウ〇🔶🔶
オカワカメ
オクラ〇🔶🔶
カブ(聖護院カブ)
キュウリ〇🔶〇🔶〇🔶🔶🔶
茎ブロッコリー(スティックセニョーラ)〇🔶〇🔶〇🔶〇🔶〇🔶〇🔶🔶🔶
コールラビ
ゴーヤ🔶🔶
サトイモ
シカクマメ(四角豆)〇🔶〇🔶
シュンギク(春菊)
ダイコン(大根)
チンゲン菜
トマト・ミニトマト〇🔶🔶
ニンジン(人参)
ネギ(九条ネギ)
パセリ
ピーマン🔶🔶🔶
ホウレン草
ミツバ
ヤマイモ(自然薯)、ムカゴ(零余子)
ラッキョウ
ルッコラ(ロケット)
ローズマリー

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